遠眼鏡屋2

前回の補足

前記事で、安定結婚問題と求人求職問題が一見似ているという趣旨のことを書いた。それの補足。

どちらもマッチング理論の適用が可能な意味で似ている。だがリシャッフルが必要となる頻度が違うという意味で「一見」似ていると表現した。

特に求人求職については、経済・経営環境は時代とともに絶えず変容していくのが常態であるから、たった一回で決まった組み合わせの妥当性はそれほど長く続かない。企業側の必要とする人的能力の内容も変われば、人材側の備える資質・能力も変化充実していく。当然リシャッフルの頻度を上げて、企業や国全体の生産性を上げ、また人材側の幸福度の向上を導かねばならない。

いわゆる労働力の流動化はそういう文脈に立つものと思っている。そのためには、終身雇用などにいたずらに拘(コダワ)るのでなくまず市場に参加する企業・人材の数を圧倒的に増加させることにより、巨大な労働力再編成市場を作り出すのが国の課題となるべきではないか。

なお、再編成市場の未整備な現在では、立場の強い企業側からの恣意的な解雇が盛行するのは避けなくてはならないから、一度決まった個別の企業・個人の組み合わせは5年とか10年とか固定させる等の法的措置は重要であろうし、職場を移ることにともなう社会保障関係の追跡システムの整備も必要になるであろう。

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