遠眼鏡屋2

異常気象の淵源を訪ねてみる

関東地方では今年も天候不順が続いている。異常気象と呼べるだろう。天気キャスターの人たちの解説から想像するに、日本列島の上空5000から10000mあたりに、冬でも夏でも強い寒気団が頻繁に訪れるようになったことが諸現象の背景にあると感じられる。

日本列島の位置する中緯度帯(北緯30〜60度)の上空は昔から偏西風(ジェットストリーム)の吹く比較的安定的な圏界であったと思うが、近年この偏西風が激しく蛇行するようになったと聞く。偏西風を押しのけるように高緯度の冷気が進出しているらしい。

高緯度の中心は言うまでもなく北極海である。この海やその上空で何かが起きているのではないか。
まず、海について。北極海氷面積 [百万平方km]

三つのことが読み取れる。
1.北極海の海氷面積は季節によって大きく増減し、9月に最小になる。
2.同じ9月でも、80年代に比べ現在は60%ほどにまで減少している。
3.海氷面積は2012年を底として、足踏み状態にある。

次に北極海上空については、海面温度の上昇により極渦(強い低気圧)の一部に破れが生じたため、北極海に留まるべき冷気が南に張り出し、その一部分が中緯度帯にまで流れだしたという仮説があるようだ(要するによくわからない)。冬になると度々聞く三波型気圧配置がそれなのかもしれない。

もう一度視点を海にもどす。1979年と2011年の海氷

30年の間にロシア側の海氷面積は随分小さくなったが、さらに20年遡った時代のメルカトール地図の記憶では、ノバヤゼムリヤ島の西、バレンツ海でもところどころ結氷していたと思う。ましてその東側カラ海、ラプテフ海は流氷がぎっしり詰まっていたのではないか。要するに、スカディナビア半島など西の方から徐々に氷が溶けて現在に至ったと考えられる。

氷を溶かした原因は何か。いろいろあるであろうが、誰でも思いつくのはメキシコ湾に発する暖流であろう。そして、この暖流がとんでもない代物(シロモノ)であることがだんだん分かってきた。

地球温暖化、気候変動

仏英においてガソリン車・ディーゼル車の禁止計画が発表された背後には、通称パリ協定がある。2015年12月に気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)で採択され、2016年11月に発効した国際条約である。
だが、この気候変動については、科学面や政治面で長年甲論乙駁が繰り返され、さまざまな局面を経て現在にいたっている。

何かの足しになるかも知れないから、管理人のつたないまとめを書いておく。

1.1970年代まで地球の寒冷化が心配されていたが、80年代になって突然気温上昇が見られ、温暖化が広く認識されたそうだ。

2.かねて戦後の復興期から先進国の高度成長期にかけて経済発展の負の要素、環境悪化が顕著になると、環境保護運動がひろがった。

3.こうした下地のなか、地球温暖化が危険な兆候との認識が広まり、温暖化の原因が人間の経済活動にともなう温室効果ガスに由来するとの見解を発表する科学者まで現れた。

4.これに対し、地球の歴史は氷河期・間氷期を含む多種類の寒冷期、温暖期を経て現在にいたっており、今目の前の気候変動が温暖化だとしても、それが人間の産み出す温室効果ガスのせいだという証拠はない、と反論する科学者も初めのうちは沢山いたが、やがて国連や欧米先進国の環境行政の専門家(多くは予算権限を握る事務屋さん)が温暖化危惧派に加わり、国連などを舞台に温暖化対策のための壮大なプログラムが実行されるにいたった。

5.その中心にいるのが、IPCC(The Intergovernmental Panel on Climate Change、気候変動政府間パネル)である。1988年、国連傘下のUNEPとWMOにより設立され、これまで五回の報告書を発表している。

6.ところが不思議なことに、90年代末から20年間地球の温度上昇が止まっているとの観測結果があちこちで見られるようになった。これに対し温暖化危惧派の人たちは、上昇過程の中休み(ハイエイタス)だと発言したり、地球温暖化が進んで取り返しがつかないことにならないように今から対策を打つべきだと一歩後退して、予防医学的な見地をのべたりしているようだ。

7.Google Trends で調べると、Global Warming(地球温暖化)と Climate Change(気候変動)の登場頻度に傾向的な変化が現れている。5年前は前者が、最近は後者が多用されるようになった。気候変動とは温暖化・寒冷化あるいは両者の間を激しく行ったり来たりする意味に使えるわけで、世界市民の意識の微妙な変化が伺えて面白い。

8.最後に管理人の印象。幸いこの問題は切羽詰まった状況にはないが、人間はすべて万一に備えるのが肝要であるから、引き続き注視することにしよう。 と書こうと先日までは思っていた。ところが、ここに無視できない見解のあることに気がついた。それは次回に。

Well to Wheel (油井から車輪まで) が大切

前回の記事では、電気自動車(Electric Vehicle)と燃料電池車(Fuel Cell Vehicle)とハイブリッド車(Hybrid Vehicle)・プラグインハイブリッド車(Plugin Hybrid Vehicle)を横一線に並んだものとして表現した。しかし実は燃料電池車については疑念をもっている。危険物をクルマの中心にもっているなどの不安である(参照:燃料電池車のこと)。

環境主義者などは、Zero Emmision Vehicle と呼ばれるEV、FCVをベストなクルマと看做すのであろう。しかし、強力な蓄電池や水素燃料を製造する過程では大量の炭酸ガスを発生している事実を見逃しはなるまい。 Well to Wheel の全過程を合計して排出量を見る必要がある。欧州に多いと聞く環境主義者たちが、この点もっと利口になって欲しいものである。

こんな愚痴を吹き飛ばす技術革新に期待するばかりである。

ガソリン車・ディーゼル車廃止の潮流が明らかになってきた

今月にはいってフランスのマクロン政権が2040年までにガソリン車・ディーゼル車の販売停止を発表したと思ったら、今度は英国政府もほぼ同趣旨の方針を発表するという。しかも販売停止のなかには、日本特にトヨタが得意とするHV(ハイブリッド車)も含まれるそうだ(*注)。
英国、2040年からガソリン車とディーゼル車を販売禁止へ=現地紙
仏マクロン政権がガソリン車の販売禁止を提言。ボルボなど欧州メーカーもEVシフトへ

2040年というとだいぶ先のことと思う人もいるであろうが、老獪(ロウカイ)な欧州各国のことだ、方針前倒しなどがいつ起きるかわかったものでない。 他方日本政府の方針は燃料電池車であったはずと、ネット上をさがしてみると、格好の論文記事が見つかった。
古賀茂明「安倍政権の戦略ミスで電気自動車は世界最後尾の日本 トヨタ社長の涙の意味」
【トヨタ社長の歴史的英断】数万点の部品&エンジン技術者の職を奪いかねないEV化推進
脱原発に続いてガソリン車「廃絶」へ!? ドイツの政策は矛盾だらけ

燃料電池車も電気自動車も今は技術革新真っ盛りの途中であって、最終的には燃料自動車のほうが技術・環境・経済三拍子そろって優れたものになるかもしれない。しかしその場合でも自分にメリットが見いだせないときは、電気自動車優先のルールを徹底するのが欧州諸国のやり方であることを忘れてはならない。

(*注)
焦点:電気自動車の勝利か、英国が脱ディーゼル・ガソリン宣言 によると、ハイブリッド車は禁止対象からはずれるという。フランスも同様の計画とのこと。

メインのOSをLubuntu16.04 64ビット に入れ替えた

永らく、Ubuntu14.04 (64bit) を主たるOSとして便利に使ってきたが、最近自動的にアプデート勧奨のサインが画面にでるようになった。もともと新しいバージョンが出たらクリーンインストールで対応するのが Ubuntuの伝統であったはずと無視していたが、先週ついクリックで応じてしまったら、何と、起動時にログインできなくなった。ネット上には、よくある話として対応策が書いてあったが、どれも上手くいかなかったので、この際に Lubuntu16.04 (64bit) に入れ替えた。

$ sudo apt-get install tasksel
$ sudo tasksel

LAMP環境を作ってみたら、php7、mysql5.7 がインストールされた。このあと、

$ sudo apt-get install php7.0-mbstrig php7.0-gd

で日本語等が通るようになった。
次に、mysql5.5 の全データベースのダンプファイルを mysql5.7 にインポートしようとするも、何十秒後にエラー出現。しかたなく、個別のデータベース毎にインポートしたら、うまく収まった。

しかし、毎日の軽作業(bookmarks に溜めたサイト情報をデータベースに追加登録) の小アプリが通らない。結局 mysql5.7 が 5.5 より厳格で、設定した tableの項目(フィールド)のサイズを超えるデータ量のインサートを許さないためと分かり、プログラムを修正、やっと通常の状態にもどった。

こんなことに3日以上もかかったが、php5 から php7 へのアップグレードの効果を実感できるのが楽しみではある。